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【偽書】虹メイル・アン 〔第七話〕青空と海よりの使者の帰還 1

「対メイル特認公安から出動要請です」

セイラの声に、先程までの敵との戦闘で負った負傷部の緊急ボディーリペアを終えたセイラが力無く答える。

「またですか…」

「メイル使いが荒いな…全く」

メルティはエネルギーチャージコードを背中に接続しながら言う。

「さあ、行きますよ」

リーダーのアンが立ち上がる。

「頼んだよ。みんな」

僕はそう言うしか無い。

「それにしても、あの黄色、一体どこで隠れてサボってんだか」

リンダはこの場に居ないルナの事を愚痴る様に言う。

「通信さえ切断されてますしね」

困り顔らしき表情を見せるサニー。

「役立たずに構ってる暇無いよ。さあ、エネルギーチャージしておくれ。サニー」

メルティはルナの話題にはお構いなしだ。

「いくらセルフチャージが可能とは言え、オーバーホールすらしないで、無事なのでしょうか」

「難波刑事(さん)に“迷子”の依頼はしてあるけれど、自己通信を切られてはお手上げ状態だよね」

サニーの顔を見ながら僕は言う。

アン達七人のメイル(人口生命体ーロボットよりより人間の機能に近い機械体)は、本来人間に対して奉仕服従が原則のメイルを違法改造した通称“黒メイル”を殲滅し人間の安全を守る事を目的として、僕の父さんが最後に開発した、対黒メイル対策メイルだ。

黒メイルを操る組織により父さんは殺され、僕はアン達七人の虹色のメイルを率いて、警察機構の難波刑事(さん)の保護の元、人間に危害を加えるメイルの殲滅に当たってきた。

その中で、本来戦闘能力を持たない“謎の”メイル、黄色いボディーをしたルナが数日前から“音信不通”なのだ。

六人が最新鋭の原発テロ制圧に向かっている中、ルナはかつて病死した少女へ花束を手向ける為に(勝手に)出掛けていた。

そして今日までそのまま通信機能が断たれているのだ。

かつて人間になりたいと飛び出した事もあったが、今はそれも無い筈だから、何らかのトラブルに巻き込まれたと思われるが、手掛かりは見つかっていない。

そしてその間も僕等に対して、黒いメイルを操る組織の事件対応要請が警察や公安から次々と舞い込んで来ていた。

それこそアン達は不眠不休で対応に追われていた。

確かにメイルは人間の様に休息は必要は無いけど、負傷部品の修理や動力のチャージは必要なんだ。

24時間無限に動ける訳では無いんだよ。

偽書】虹メイル・アン 〔第一話〕虹は雨上がりに輝く 1

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偽書】虹メイル・アン 〔第六話〕緑の大地に英雄は眠る 1

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